海。

 

 鈍行を乗り継いで2時間と10分。駅についた時には午前中にもかかわらず、うだるような暑さだった。もともと起きた時から暑かったのだけれど。

 その暑さの中を今度はしばらく歩く。堤防の向こうにあるのはまだ川だ。川泳ぎでもいいのにな、とルフィは泳げもしないくせに少し思う。そのくらいの暑さだ。ルフィは麦わら帽子をかぶっているけれど、ゾロはなにもかぶっていない。なのに、平気そうだ。ちょっと悔しさを感じる。

「海に行くぞ」

と言われて出てきたのだけれど、この辺りに海水浴場があるなどと言うことをルフィは聞いたことがない。それでもゾロを疑う気は微塵も起きないのだが、とにかく暑い。

「・・・暑い」

「暑いと言っても涼しくはならん。かえって暑くなる。」

呟いたらピシャリと返って来た。・・・ひょっとしたら怒っているのだろうか。

 

いつもの駅で待ち合わせをして電車に乗る。電車内はそれなりに混んでいて、二人は立つことにしたのだが、ルフィの関心は専ら運転席に向いていた。好きそうだなぁ、とは思っていたのだが、次からは一番前の車両は避けるべきだろうか、とゾロは少しだけ考えたりもした。楽しそうだからよしとするべきか。

「お前が普段乗る電車からは見えねェのか?」

運転席の話だ。

「うん。窓ガラスになってねェし、なかなか一番前には乗らない」

ルフィにしてみたら自分の目の前に電車の進行方向が見える経験はなかなか新鮮で、尚且つ電車の運転席をきちんと見るのも初めてで、どうしても興味がそちらにいってしまう。実はそれだけでもないのだけれど、とにかく、ルフィは運転席に夢中だった。もちろん話だってちゃんとしていた。でもあまり目を合わすことはしなかったかもしれない。ひょっとしてそれがまずかったのだろうか。

 けれどルフィのに言わせれば、視線を微妙に外しているのはゾロの方なのだった。ゾロの方がルフィを微妙に避けている、ような気がした。電車の中の出来事はあくまで一端にすぎなくて、実は最初からゾロは怒っていたのかもしれない。それでも今日、ルフィを誘ったのはゾロの方なのでその辺がよくわからない。

 ゾロがこんな風にズカズカと前を歩く時は機嫌が悪い時か考え事をしている時なので、たぶんこの予想は当たっているはずだが、ルフィにはどうすればゾロの機嫌が直るのかよくわからない。そしてまた暑さに気が行く。8月の一週目である。日差しは殺人的だ。

「ゾロは暑くねェの?」

「暑いに決まってるだろ。もう少し我慢してくれ」

あれ?とルフィは思う。別段怒っているようには聞こえなかった。少しだけほっとしつつ、じゃぁなんで隣を歩いてくれないんだろう、と首をかしげた。道が下り坂になった。どうやら堤防を下りていくらしい。ルフィは黙ってゾロの後についていった。まだ数分しか歩いていないのに、背中を汗が流れる。やはり今川の中に飛び込んでしまいたいと思っていたら、眼前に待合所が見えた。ボロボロの屋根とその下にベンチがひとつと古い型の自動販売機が二台置かれていた。なんにせよ日差しから逃れられるのはありがたい。ルフィは走り出してベンチに座った。ゾロは少し苦笑して、それでもそのまま歩いて屋根の下に入った。そして自動販売機にお金を入れてスポーツ飲料をルフィに渡した。

「走ったら余計暑いだろう」

「言われてみればそうだな」

ルフィはゾロが普通に話し掛けてきたのが嬉しくてにっこり笑った。スポーツ飲料を受け取るとゴクゴクと飲み干す。汗をかいた時に冷たい飲み物を飲むのは大変気持ちが良い。生き返る気がする。ゾロはそんなルフィから視線を外して自分の分のスポーツ飲料を買った。

「そういや、ここなんなんだ?」

「すぐわかる」

ゾロが言った後、本当にタイミングよくバタバタという音が聞こえてきた。ルフィが目を向ければ小舟が一艘、川を上って来るのが見えた。小舟と言っても5メートルほどあって、操縦席には屋根もついている。後ろにはテントが張られていた。やがて船は待合室の前にある桟橋の上手に停まった。船からは数人の乗客が降りて来た。ルフィは思わずゾロを見る。もしかして

「これに乗るのか?」

「海に行くって言わなかったか?」

ルフィの顔がこれ以上ないくらい輝いて、ゾロはやっぱり困ったように笑った。

 

 船が動き出すと風が当たるようになり、少し暑さがしのげた。ルフィは見るものすべてが珍しいらしく手すりに寄り添って船の前方を見たり、開いていた運転席の中にいつの間にか入って、船員になにか話し掛けたりしていた。ゾロは備え付けの椅子に座って目を閉じて大きく息を吐いた。あまり見ない方がいいのだ。どんどん自分を追い込んでいるような気がしてゾロはもう一度息を吐いた。

「それでも会いてェんだからしょうがねェよなぁ」

ずっと見ないでいることなんか無理なことも重々承知している。好きでしている苦労だと言われればそれまでだが。ルフィの歓声が大きく聞こえた。たぶん船が海に出たのだろう。風に混じる潮の匂いが濃くなった。パタパタと音がする。たぶん自分を呼びに来たのだろう。その音がピタリと止まってちょっと迷うようにうろうろとする。ゾロが寝ていると思って起こそうかどうしようか悩んでいるのだ。ゾロは目を閉じたまま、ルフィの次の行動と、その対処を考える。すると隣に体温を感じた。どうやらゾロを起こすことはせず、隣に落ち着いてくれるようだ。ゾロは口元で少しだけ笑い、そしてそのまま眠りに落ちた。

 

「口開いてるぞ」

ゾロが苦笑して言った。

「来たことないのか?海」

そこまで言われてルフィは初めて我に返る。

「失敬だな!来たことくらいはある!」

あるけれど、ルフィの知ってる海水浴場はここの10倍ほど広くここの100倍は人がいたと思う。

「気に入ったかよ」

それには首をぶんぶんと縦に振る。

「そりゃよかった」

ゾロがほっと息を吐いた。

船に乗ること40分、ゾロは計ったように島に着く5分前に起きて、目的地をルフィに教えた。「無人島か?」と目を輝かすルフィに「無人島に定期船が寄るかよ」とゾロが苦笑するやりとりもあった。ゾロ曰く、人口が数百人の小さな島で、一応浜辺もあって泳げるようになっているらしい。

 そして船着場から少し歩いて着いた浜辺は、外国にでも来たかと思うくらい綺麗で、人も数えるほどしかいなかった。確かに浜辺は小さいけれど、眼前に見える海は、先へ行くほど広がって見えた。

「お前の好きそうな海の家とかは残念ながらないけどな」

海の家ではなく、普通の民家がシャワーの貸し出しとか荷物の預かりとかしてくれていて、おおらかなのか、せちがらいのかよくわからない。

「ちゃんと弁当あるし、おれは今日は泳ぎにきたんだから別にいいよ。それよかゾロよくこんないいトコ知ってたなぁ」

「まぁ、昔よく来たからな」

さらりと言われてルフィは少しだけ気になった。「誰と?」と聞きたかったけれどやめにした。なんだかヤキモチみたいでカッコ悪いと思ったせいだ。とにかく。

「昼メシ食って、さっさと海入ろう!」

目の前に海があるのに入らないのはおかしい。

 

 駅で買った弁当をふたつ平らげて、「食ったあとにすぐ泳ぐのはよくない」とか言うゾロを無理に引っ張って海に出る。

「泳ぎ教えてくれるんだろ?ここならちゃんと練習できそうだもんな」

ゾロの手を引いて、ズカズカと海に入っていく。別段ルフィは水が怖いわけではない。

「・・・入水みたいだな」

手を引かれるままに後をついてきていたゾロが、ポツリと呟いた。じゅすいってなんだ?と聞き返す前にゾロが続ける。

「着たまま泳ぐのか?」

「あ」

焦るあまりパーカーを脱ぐのを忘れていた。でも今からまた浜に戻るのもなんとなく悔しい。それに「慌てるからそうなるんだ」とかゾロにまた説教されるのもあまり嬉しくない。

「・・・このままだと泳げねェ?」

逆に聞いてみた。少しの沈黙のあと、ゾロがあきらめたように息を吐いた。

「とりあえず、バタ足から始めるか。」

 

「・・・お前泳ぐ気あるのか・・・?」

「あるぞっ!!」

きっとあるのだろう。あるのだろうが。

「人間のからだは浮くようにできてるはずなんだが」

「じゃぁ、おれ人間じゃねェのかな」

・・・どう返答すればいいのか。ルフィのカナヅチは水に浮かないレベルだ。手を離すと沈んでしまう。最初は浜辺に近い場所で、手をつかんでバタ足の練習をしていたのだが、ルフィはすぐに足を地につけてしまう。

 そして危機感があった方が泳げるようになるかもしれない、などというルフィの戯言に耳を貸した自分もバカだと思う。足がとどかない場所なら無理矢理にでも泳げるようになるかもしれない、なんてレベルじゃなかったのだ。

 必然的にルフィはゾロにつかまったり、しがみついたりすることになる。こんな風に薄布一枚通して体温が伝わってくるような状態は、今のゾロにとっては拷問に近い。

「・・・少し、休憩するか」

このままではもたないのはゾロの方だ。

「戻るのか?」

「このままの状態で岸まではおれがもたん。あそこに岩場があるだろ」

気がつけば随分沖の方まで出ていた。そして、今の状態というのは、ゾロの背中にルフィがしがみついている状態を言う。ルフィはゾロにおぶさっているその状態が気に入ったらしく(たぶん、自分が泳げているような錯覚を覚えるのだろう)結構長いこと貼りついている。ゾロにしてみれば背中に感じる体温だとか、肩や首にかかる息遣いだとか、とにかく、これはなんの試練だ、と叫び出したくなるようなギリギリさだ。

「ごめんな、おれがちっとも泳げるようにならねェから、ゾロ疲れるよな」

相変わらず、問題はそこじゃねェんだ、と言いたくなる反応だが、ルフィが素直に従ってくれる気のようなので、敢えて誤解を解くことはしなかった。本当のことなどあまり言いたくもない。

 岩場に辿り着き、二人して海から上がる。今日の日差しを考えると、パーカーを着たままの方がかえってよかったのではないかとゾロは思った。が、その一瞬後それを覆すことになった。水から上がったルフィを今日、初めてまともに間近で見たせいだ。確か前にもこんなシチュエーションがあったはずだ。濡れた白いパーカーの布地が肌に貼りついて、あまり、服としての用を果たしていない。いっそ脱がしてしまった方がいいような気もするのだが、この状態でそのシチュエーションも、かなり危険な気がする。・・・自分が。あの時は周りに人もたくさんいたが、今のこの障害の少なさはどうだろう。

「・・・ルフィ」

「ん?」

気がつけばルフィはゾロの腕に抱きこまれていて、その上唇を吸われていた。ルフィにしたらいきなりなので、目を白黒させている。肩はゾロの右腕と胸にしっかり固定されていて、両腕はゾロの左手に両手首をまとめて握られているためうまく動かない。それから舌が入ってきて、ルフィの舌を舐めて吸う。息ができなくなってきて、少し涙目になった。ルフィは息継ぎができないから、こんな時もすぐいっぱいいっぱいになってしまうのだろうか、と少し悔しくもなる。ゾロのこの手際の良さにも密かに腹を立てていたりもするのだが、それは内緒だ。それでもゾロとのキスは気持ちがいい、とまで思うようになってはいたので、抵抗しようとは思わなかった。確かにこんな明るい日の下で、とも思ったが、そういうことはゾロの方が気にしそうだし、ゾロが大丈夫だと判断したんだからきっと誰も見てないに違いない、とルフィはそこまで呑気に考えて、身体から力を抜いて目を閉じた。

それに気がついたのか、ゾロはたまに唇を離して息継ぎのタイミングをつくってくれる。波の音を聞きながら、なんだか泳いでるみたいだな、と思った矢先、ルフィの頭を戸惑いが支配した。肩を抱いていたはずのゾロの右手がパーカーの布越しにルフィの右胸を這っていた。指の腹である部分を擦られる。身体に電流が走ったような気になってルフィは一気に我に返る。というより混乱に陥って慌てて飛び起きた。そしてつかまれていた手をふりほどく勢いで、岩場から海に滑り落ちた。

「げほつ」

当然沈んだところをゾロに引き上げられる。両脇をつかまれて、抱え上げられている。さっきとは逆にルフィの目線の下にゾロの顔がある。ルフィの混乱はまだ治まらず、脈拍もきっとすごいことになっている。顔が赤いのは溺れかけたせい、と言うことにするとしても。なにに溺れかけたかは、敢えて考えないことにする。

「おい!頭打ったりしてねェだろうな!」

ゾロの顔があまりに真剣だったので、ルフィはフニャリと笑った。

「ん。平気」

「全然冷えねェな」

ゾロがボソリと呟いて、また顔が近づく。さっきの今なのにやっぱりルフィは抵抗できなくて、その唇を舌を受け入れる。海に入ったはずなのに、確かに全然冷えない。頭はぼーっとしっぱなしだ。ゾロの唇が首筋に落ちて鎖骨の上を吸った時に走ったちくりとした痛みにもルフィは身体を震わせただけだった。ルフィの身体はゾロに左腕一本で支えられていて、さっきの右手がまた今度は左の胸を這いまわっていた。

「・・・ゾロっ・・!!そこっ・・・さわるなっ!」

海の中なので逃げることも叶わず、とりあえず、窮状を訴えてみた。いつもならルフィが嫌がることなんか決してしないはずのゾロが、まるでルフィの声なんか聞こえてないみたいに右手を動かすのをやめない。ルフィはなんだか泣きそうになってきた。自分の身体が自分のモノではないような感覚に襲われ始める。

「・・・ゾロっ!・・・ひゃぅっ」

そして自分のものでないような声も出て、ルフィはいよいよ泣きたくなった。

「・・・たってきた」

呟くゾロの声も今までに聞いた事のないような声だ。ゾロもゾロでなくなってきてるのだろうか、とルフィは混乱する頭の片隅で思う。そして自分の胸の上で、布地の下からぷくりと存在を主張しているそれが目に入った時には、今まで生きてきた中で一番の恥ずかしさを感じた。濡れて透けた白い布の上に赤く存在を主張するそれは、ゾロの頭から理性をとばすには十分な威力を持っていて、ゾロはそれを布の上から口に含む。ルフィを抱える腕を代えて右胸を弄りながら同時に攻め立てた。

「・・・やっ・・・ひゃっ・・・やだっ・・・」

ルフィの荒くなる息に、ゾロの呼吸も荒くなる。

「もっ・・・おかしく・・・なるっ」

おかしくなってるのは自分だ。ここがどこだかわかっていないわけではない。わけではないのだが、ここまで来たら止められないではないか。ルフィと出会って一年が過ぎた。きちんと自覚をして9ヶ月。キスだけで我慢できていたのが奇蹟だろう、とゾロは思うのだが。

胸を弄る手を止めて、今度はゆっくりと腹へ、そしてその下にも這わせていった。胸への刺激がやんで、ルフィはぐったりとゾロの肩口に顔を埋めた。もうどこにも力が入らなくなっている。冷たい水の中にいるはずなのに、身体中、火がついたみたいに熱い。

また首筋を吸われ、ゾロの腕の中でビクビクと跳ねる身体がまた顕著に震えた。ゾロの手が水着越しにルフィの中心に触れたせいだ。

「んぁっ」

ルフィはもう一生顔を上げられない気になる。抗議の声は言葉にならず、口を開けば耳を塞ぎたくなるようなヘンな声しか出ない。悔しかったのでゾロの肩に思い切り歯を立てることにした。

「っ」

やんわりとルフィに触れるゾロの手の動きが一瞬止まったのだけれど、またすぐに動きを再開されて翻弄される。

「・・ふっ・・・んーっ・・・・んんんっ」

「・・・ルフィ、そのまま・・・つかまってろよ」

ルフィはゾロに歯を立てたまま、両手をゾロの首にまわした。水着越しのルフィになにか固いモノが当たる。ゾロの手とそれにさんざん突かれたり弄られたり擦られたりして、ルフィは目の前がチカチカするような感覚とともに果てた。ゾロもそんなルフィに煽られてそのすぐ後に吐き出したのだが、ルフィには水の中でなにが行われたのか、冷静に把握するゆとりがなかった。

 

「あー・・・怒ってる・・・か?」

自分が人の顔色を伺う日が来るとはゾロは思っていなかった。思っていなかったが、目の前でルフィに黙り込まれてしまっては必死にもなる。

確かに性急だったかもしれない。前回キスもできなかったその反動だろうか。それにしたっていきなり海の中でこのような事態に見舞われるとはルフィは思っていなかったに違いない。ゾロだってあそこまでするつもりはなかったのだ。自分は割りと淡白な方だと思っていたのだが、どうやらそうではなかったらしい。普通の男だったというわけだ。けれど10代の頃だってこんなに切羽詰ったことはなかったはずだ。あんな暴発にも近い果て方は一度もしたことがない。思い出すだけで顔が赤くなる。

あんな風に乱れるとは思わなかったのだ。あのルフィが。思い出すとまた暴走しそうになるので、今の状況に頭を戻す。あれから意識朦朧としているルフィを抱えて岸まで辿り着き、正気に返ったルフィがものすごい勢いでゾロから離れたところだ。

足のつく場所ならばルフィはこんな風にゾロから逃げることができる。そう思うと、やはりあの状況は本意ではなかっただろうし、ゾロが卑怯だったとも言える。でも沖まで出たのはルフィの意思だったはずだ、と責任を転嫁しかけて反省する。了解を得ずに暴走した自覚はあるのだ。それにしたって、こんな風に1メートルほどの距離で黙ったまま顔も見せてもらえない状態は少し不安になる。

「・・・昔来たのっていつ頃だ?」

やっと喋ってくれたルフィにほっとするも、質問の意味を図りかねた。

「いや、ガキの頃、家族で・・・」

「ふーん」

そのままぶくぶくとルフィが沈んでいくのでゾロは思わず距離をつめた。

「ルフィ?」

足がつくのだから心配する必要はないのだが。案の定すぐにルフィは水面に顔を出した。

「・・・腹へった。帰ろっか」

確かによい時間だ。

 

 帰りの定期船に乗る時もルフィは上機嫌だった。上機嫌だったが、ゾロの半径1メートル以内には決して入ってこなかった。なかったことにしてしまうつもりではないらしい。が、それがいいことなのか悪いことなのか、ゾロには判別が難しかった。まぁ、今は警戒してもらっていた方がありがたい気もする。それでもいろいろと話し掛けてくるので、どうやら嫌われずにはすんだようだ。

「ゾロは、おれが泳げるようになった方が嬉しいか?」

「いや、別に。どっちでも構わん」

返答としてはそっけないかもしれないが、事実だ。

「その代わり、海行く時はおれも連れてけ。」

「・・・海は当分いいや」

ルフィがポツリと呟いた。

「溺れるから」

 2005.8.25up

なにがあったんだろう自分。

まぁ夏だからね。

8月頭に頭を戻して読んでいただけたらなぁ、と。

夏コミ前に(笑)。

なんか途中っぽいんだけど終わらせてしまいましたね。

続きはまたいずれ。

 

 

 

inserted by FC2 system